桜が舞い散る季節に吹く風と、桜の木の精霊と出会うためには

花・伝統・美術

 

今年も桜舞い散る季節となりました。

どうして桜の木は、こんなにも人間の心を惹きつけるのでしょうか。

 

「今年も会えて嬉しいです、とても綺麗に咲いてくれてありがとう」

 

桜に語りかけます。

 

桜は日本人にとって特別な存在のように思います。

それは、遺伝子レベルの反応のように。

老若男女、カメラやスマートフォンで桜を撮影し

いつの世も、桜の木の下では宴を催し

桜を愛でる人々であふれるのです。

それは当たり前のように刷り込まれているものなのかもしれません。

 

空の清々し青い色と、桜の可憐な薄ピンク色。

カラーセラピー的には、母性と愛情を感じます。

 

桜が舞い散る季節の春風は、時にものすごい強風となりますね。

しかしそれは

あなたにとって

 

向かい風ではなく追い風となる

 

ことを忘れないでほしいな、と思います。

 

桜が舞い散る季節は、感情の揺れ幅も大きく

心にも強風が吹きつけることがあるかもしれません。 

 

屋外で顔や体全身に当たる見えない風も

心や魂の世界で吹きつけてくる見えない風も

  

向かい風ではなく全ては追い風なのです。

 

桜の木と花びらは

毎年変わらず、あなたの背中を押してくれるのです。

 

桜の木の精霊は

綿々と続く 人間の生命 を

静かに優しく見守っていてくださるのです。

 

桜の花びらが舞う桜吹雪は

それはそれは本当に見事で

心を強く揺さぶられ、私は知らぬ間に涙してしまいます。 

 

何年も前になりますが、あるお寺に一人お詣り行きました時のお話です。

観音堂に向かう参道には人影はなく、私一人のみ。

静寂の中、鳥の澄んださえずりと、風が木々をサワサワと吹き抜けていく音。

心静かに歩いていましたら、突然サァーと強い風が吹いてきたかと思いましたら

私の眼前を、それはものすごい桜吹雪が舞い降りてきたのです。

桜の花びらによって、本来は目には見えないはずの風がその姿をあらわして

仏さまに抱きしめていただいた感覚を得ました。

心が震えるというのはこういうことなのでしょうか。

ただただ涙が頬をこぼれ落ちました。

 

今年のお花見時には

このようなことも頭の片隅に入れて桜を眺めてみませんか。

きっと、昨年とはまた違った感情が湧いてくるでしょう。

そして、周りがどんなに賑やかであろうと

あなたと桜の木の精霊と二つの生命が向かい合うその時

不思議な瞬間を得られるでしょう。

 

どうか素敵な出会いがありますように。

 

Carpe Diem カルペディエム 

 

“今日をつかめ、そして今日を楽しめ” 

 

 

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