死神と聞いて、あなたはどのような姿を思い浮かべますか?
タロットカードに「死神」という大アルカナカードがあります。
それは西洋の死神そのものの姿を現しており、とてもわかりやすいのではないでしょうか。
ところで、信じられないような話になりますが、私は過去に一度だけ死神のうしろ姿を見たことがあります。
しかし、それについて今まで誰にも話したことはありませんでした。
なぜなら、説明する言葉選びが上手く出来そうもなかったことと、それ自体とても自然に見えたから。
それは、もう10年近く前のことです。
うしろ姿ですので、顔はもちろんわかりませんが、背丈は2m以上で、建物内の通路の天井に頭が付く位でした。
あるいは、その時は建物内であったため、それくらいの背丈だったかもしれません。
本来はもっと大きく、体のサイズも自由自在に変えらる能力を持っているような気がしました。
服装は、頭から爪先まで全身を覆うフード付きのローブ、色は深いグリーングレー。
それはまるで、スターウォーズのジェダイのようでした。
持ち物は、死神のイメージ通り大きなカマを手にしていました。
それは、体よりも大きく見え鋭利で立派なものでした。
しかし、その姿に恐怖は感じませんでした。
うしろ姿を見た場所は、飲食店が連なる横丁的なエリアのその通路でした。
時刻は夕方、日が沈みかけ夜のとばりが下りるという、街に賑やかさが訪れるほんの少し前。
通路には暖色系の照明がぼんやりと灯り、死神の周りのみ異界な空間となっているようでした。
そして、死神はゆっくりとその歩みを進めていました。
死神は死神のやるべきことのために現れたことをのちに理解しました。
その背中はローブ越しにも大きく逞しく見え、姿勢は美しくもありました。
その通路には他に人影はなく、私一人だけでした。
私は道路からその通路に進入し、顔をパッと上げた瞬間、私の前方に死神がいたのです。
なぜ私は瞬間的に死神だと認識したのでしょうか?
これはもう直感でした。考えるとかではなく、顔を上げた瞬間に死神だと全身で感じました。
音も風も匂いも無く、ただそこに突如として存在していたのです。
その日の私は仕事帰りで、もちろんアルコールは飲んでいませんでしたし、まだ頭の中はクリアな状態でした。
何度も言いますが、そのうしろ姿を目にしても私は不思議と驚きませんでした。
死神には死神の仕事があるのです。
タロットカードの死神のように、命はめぐる、生まれそして死ぬ、まためぐり生まれる。
自然の摂理の中に、死神は存在するのだと思います。
私は思うのです。
神さまも仏さまも存在する。水や花や風や石などあらゆるものには精霊が存在する。
善も悪魔も存在するのだと。
あなたも知らない間に、目にしているのかもしれません。
この世は人間世界だけではないことを、あなたの深い深い潜在意識ではすでに理解しているのかもしれません。
いつの日か、命の灯火が消える時、すべてのことがわかるのでしょう。
その日まで、もうしばらくこの世を満喫したい
自分が生まれてくると時に描いた青写真を達成できますように
死神を目にしたあの時から、私はそう思い生きているのです。
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